花も会社も土台が大切
首都圏を始め札幌、大阪、兵庫、福岡に店舗を構える「青山フラワーマーケット」を経営する、井上英明さん。
これからは潤いのある生活が求められるはずと、花を売ることを思いたった井上さんは、知人に連れられ市場に出向いたところ、店頭では七、八百円する花の原価が百、二百円だということを知り驚いたのだそうです。そこで市場で花をまとめ買いし、知り合いに原価の倍値で売ってみたところ『安くて長持ちする』と評判になり、いわゆる無店舗完全予約制販売するまでに至ったのだとか。商売が軌道に乗った井上さんは青山に拠点を置き、その後各エリアに店舗を拡大。今月も東急沿線の駅構内に新店舗をオープンしました。
現在では都内の主要スポットでは必ずと言っていいほど目にする青山フラワーマーケット。その人気の秘密はどこにあるのでしょう。
「その場所の雰囲気に合った商品を、適格な価格で、豊富に揃えておけば、おのずと人はやってくる。高価な商品はできるだけ避け、旬の花を手頃な価格で提供するように心がけています。季節感を出すことは、とても重要だと思いますね。
でも、本当に大切なことは、見えない部分の土台作りです。こだわりをもって質の高い花を作っている生産者を訪ねると、たいがい土にうるさい。帰り際にそこで作っている野菜や果物を頂くとすごく美味しいんですよ。結局、いい土で作っているから、みんなよく育つんです。これは、自分の会社にも言えることで、まず自分達が何をやっているのかを明確にすること。そうしないと軸がぶれてしまいます。そして、いかにやる気のあるスタッフを確保するかです。しっかりとした下地さえあれば品揃えもお客様に対するサービスも良くなっていくので、おのずと利益もついてくる。いかに花に興味を持ち、お客様に満足してほしいという気持ちがある人間を集められるか、これが一番重要ですね」
井上さんは、花のフラワースクールを開設し、人材育成や花の普及活動にも尽力されています。
一輪の花のある生活
ところで、コンサートや芝居の初日祝いから、冠婚葬祭まで、私たちの業界では何かと花を贈る機会が多いのですが、どんなものを選べばいいのかいつも頭を悩ませているのですが…。
「誰かに花を贈る際、店員任せにしてしまう人がいますが、せっかく同じお金を払うのだから、もっとこだわらないともったいないと思うことがあります。バラを贈るにしても、品種まで指定しないと。同じ品種でも生産者によって色や形も微妙に違うので、できれば生産者を指名するくらいまでいくと理想的ですよね。そして、普段の生活の中に、一輪の花をぜひ取り入れてください。花は生き物なので朝昼晩と表情が違うんです。水をいっぱい吸ったとか、ちょっと元気がないとか、一輪だけだとそういう些細なことにも気付くようになるんですよ」
「一輪の花のある生活」、みなさんもさっそく始めてみてはいかがでしょう。
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